社用車が5台以上ある会社は安全運転管理者によるアルコールチェックが義務化!

改正道路交通法により、安全運転管理者選任事業所はアルコールチェックの記録、保管が義務化され、安全運転管理者の業務が拡充しているのをご存知でしょうか。
改正による対象事業者
アルコールチェックは、安全運転管理者の業務として義務化されたため、安全運転管理者の選任義務のある事業者が対象となります。
そもそも安全運転管理者の選任事業者とは
一定台数以上の自動車を使用する事業者は、自動車を使用する事業所ごとに、安全運転管理者を選任しなければなりません。これを怠ると罰則があります。
<< 安全運転管理者の選任基準 >>
・乗車定員11人以上の白ナンバー車1台以上を使用
・その他の白ナンバー車5台以上を使用
※自動二輪車は0.5台として計算します。原付は含みません。
※それぞれ1事業所あたりの台数です。1事業所あたりとは、例えばA会社のX支店では3台保有、Y支店では7台保有していた場合、Y支店のみ義務化されることになります。
※白ナンバーとは一般的な自家用車のことで軽自動車も含みます。
※社用車とはリース車、レンタカー、マイカーなどの車両の名義に関係なく、業務として使用している場合は台数に数える必要があります。
安全運転管理者の業務(道路交通法施行規則第9条の10)
⑴ 運転者の適性等の把握
⑵ 運行計画の作成
⑶ 長距離、夜間運転時の交替運転者の配置
⑷ 異常気象時等の安全運転確保の措置
⑸ 点呼等による安全運転確保の指示
⑹ 運転日誌の備え付けと記録
⑺ 運転者に対する安全運転の指導
⑻ 運転者に対する酒気帯びの有無の確認(令和4年4月1日施行)
⑼ 酒気帯び確認内容の記録及びアルコール検知器の有効保持 (令和4年10月1日施行)
アルコールチェックの実施や記録、記録の保管については安全運転管理者が行います。営業所が各地にある場合も管理者が状況の把握を行い、記録の管理を行います。
【令和4年4月1日から義務化】
✓ 運転手の酒気帯びの有無などを、運転の前と後それぞれに確認すること。
✓ 確認は、対面もしくは対面と同視できる方法で行うこと。(酒気帯び確認)
✓ 酒気帯びの有無について記録し、その記録内容を1年間保存すること。(点呼記録)
【令和4年10月1日から義務化】※
✓ 上記に加えて、「アルコール検知器」を利用して酒気帯びを確認すること。
✓ また、それを常に正常に使用できるように維持すること。
※令和4年10月1日からの施行を予定していたアルコール検知器の義務化ですが、アルコール検知器の供給状況等を踏まえて、当分の間適用しないことが発表されています。
法改正への対応
今回の改正は、2021年6月に千葉県八街市で発生した飲酒運転による痛ましい死亡事故を受け、白ナンバー車にもアルコールチェックの義務化が拡大された背景があります。 万が一、飲酒運転による事故が発生した場合、その賠償責任は従業員だけでなく、会社にも及ぶことになります。アルコールチェックを適法に運用するため、就業規則の見直し、規程等の整備も忘れずに行いましょう。また、安全運転管理者を選任しなくてもよい事業所でも、業務で車などを使用する場合は、取組強化を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
当面延期にはなりましたが、企業の対応としては、いずれアルコール検知器を使用したチェックに切り替えていく必要があるでしょう。アルコールチェック義務化により対応すべきこと、見直すべきことを早期に確認し、飲酒運転防止のための適切な運用管理が求められることとなります。 (社会保険労務士 若松 春奈)

